こんばんは、はる子です。
今回も、進撃の巨人について語りたいと思います。シーズン4突入、そして60話突入です。
シーズン3では本当に色々なことが起こりました。調査兵団団長エルヴィンの死、アルミンの超大型巨人化、そして世界の真実、パラディ島の真実も知ることが出来ました。
グリシャの過去の記憶がエレンにも伝わり、エレンが今後それにどのように向き合っていくのか。世界はどうなってしまうのか。これから知ることになるのですね…
いきましょう。
今回のタイトルは「海の向こう側」です。
エピソード1について
シーズン4は、今までの進撃の巨人とは全く違う雰囲気になっています。
なぜなら私が知らない人たちが、戦争の真っ只中で戦っているところからエピソード1が始まるからです。新しく名前を覚えないといけなくなりそうですね。
まず冒頭で登場した少年がファルコ。ブロンドの男の子ですね。そして同じくブロンドの青年が、ファルコの兄コルトというそうです。
ファルコを囲んでいた少年少女のうち、ブラウンの髪の女の子で勝ち気な性格に見えるのが、ガビという少女。プラチナブロンドというのでしょうか、ほぼ白に近い髪色の少女がゾフィアで、メガネをかけた少年がウド。
正直、シーズン4での突然の戦争に頭の中は「?」で一杯でした。どの時代なのかも分からないし、人間同士が戦うなんて今までの進撃の巨人ではそうないことです。
見る限り戦争真っ只中ですが、兵士は全員エルディア人のようでした。つまり、ファルコ、ガビ、ゾフィア、ウドの4人もエルディア人としてこの戦争に参加しているようですね。
ファルコの兄であるコルトが上官に掛け合っているようなシーンがありましたが、どうやら上官のみエルディア人ではなくマーレ人のようです。これ以上進めばエルディア人兵士たちが全滅する可能性があることを上官に伝えるコルトですが、マーレ人上官のマガト隊長と呼ばれる人物は興味深い言葉をコルトに投げかけます。
「無理?それは命令か?エルディア人が私に命令するのか?」
うーん、この言葉、とんでもなく下に見ていますよね、エルディア人のこと。前線で戦う兵士はエルディア人しかいないようですし、マーレ人はエルディア人を利用してこの戦争に勝とうとしているようでした。正確には、この戦争に勝利するためにエルディア人の巨人の力を借りているようでしたね。
スラバ要塞という要塞を抑えることで軍港に攻め入る作戦のようでした。なぜこんな戦場に少年少女がいるのか気になったのですが、なんとこの4人「戦士候補生」で、次の「鎧の巨人」の継承者を決めるために戦場で働きを見せているようなのです。
パラディ島を制圧するために鎧の巨人を新しく継承させる予定のようですが、みなさんご存知ライナーが鎧の巨人です。継承するということは、すなわちライナーは新しい継承者に食べられるということですが、その候補を4人の中から選ぶということなのでしょう。
中でもガビという少女はとても意欲的で、自分こそが次の鎧の巨人になるべきだと考えているようでした。ゾフィアとウドが「ガビは成績がいいから」と言うと、そうじゃないとガビは言います。
「エルディア人の運命を背負い、私たちを苦しめるあの島の悪魔どもを皆殺しにする覚悟だ」
他の者とは覚悟が違うとガビは言いたいようでした。
どうやら大陸にいるエルディア人たちの中では、グリシャの幼少期から続く「エルディア人の歴史」が続いているようでした。その中でもガビのパラディ島の人類に対しての憎悪は、他の者とは比べ物にならないもののようです。
「そしてこの世界に残るのは、善良なエルディア人だけだとこの戦いに勝って世界に証明する」
ガビたちは一度もパラディ島に行ったことがないと思うので、島の中の人類がどんな運命を背負わされて生きているのかを知りません。
自分たちを「善良なエルディア人」にするために、自分たちを憎んでいるマーレ人のために命を捧げているということだと思うのですが、少なくとも自分たちは島の中にいる「悪魔の民族」とは違うと思いたいのかなと感じますね。
結局は同じ血が流れていて、マーレ人からしたらエルディア人というだけで一緒にされていると思うのですが…マーレのために、憎まれていても命を捧げるのが最善なのかは分かりませんが、今の大陸のエルディア人には最善なのでしょうね。
コルトとマガト隊長が話しながら4人に近づいてきますが、ここで新しく巨人の名前が2つ登場します。
「顎(あぎと)」と「車力」です。
それぞれの名をガリヤードとピークと呼んでいて、9つの巨人のうちの2つですね。2人をここで使って戦争に勝つことを提案しますが、マガト隊長は却下します。
敵が用意した装甲列車に装備されている対巨人砲は、9つの巨人だろうと倒すことができるだろうとマガト隊長は言い、コルトの言う通り2人を使った結果巨人の力を2つ失うことになったらどうすると聞くと、コルトは認めるしかありませんでした。
「巨人の力は絶対である。そうでなくてはならんのだ」
マガト隊長はこう言いますが、巨人の力をいいように使う言い訳にしか聞こえません。マーレ人は巨人にはなれないし、なりたくもないでしょうからね。エルディア人を従わせてその力を使うために、歴史をでっち上げたのではないかとさえ思ってしまいます。考えすぎであってほしいですが。
エルディア人部隊に突撃準備命令を出すと、コルトは止めさせようとするのですが、ここでもマガト隊長がエルディア人を下に見ている言葉を発します。
「なんだ、エルディア人?お前たちはマーレに忠誠を誓った戦士だろ?我が祖国から栄誉を得るチャンスだぞ。ここにいる800人のエルディア人がだ」
こういった言葉を聞くたびに、マーレ人の方が極悪で残虐に感じるのは私だけですか?まさにいいように使われているだけで、この現状だけ見るとかつてマーレに抵抗しようとしたグリシャが正しかったようにも感じてしまいます。何千年も前の先祖の行動の責任を、一体どれくらい後世まで負わなければならないのでしょうね。
エルディア人兵士たちは、恐怖や疲れから震える者もいますが、中には立てない者もいました。彼らを敵線路への突撃のために戦地へ徒歩で向かわせる作戦でした。そして中には体に爆弾をくくりつけて機関銃まで行かせ、無力化させようとしていました。
「いいか!これは貴様ら薄汚い悪魔の末裔がその汚名を返上し、我が祖国マーレから栄誉を受ける絶好の機会である。心して臨め!」
いや、もう…私はこの言葉を聞きながら、苦虫を噛み潰しているような顔をしていたと思います。私だったらいい加減うんざりしてしまいます…いつの話を持ち出して自分たちを奴隷のように扱うのか、と。
エルヴィンが新兵にさせた特攻とは、まるで違うと個人的には感じましたね。人によっては同じことだと思う方もいるかもしれませんが、私はどうもマーレが残虐に見えて仕方ありません。
コルトは獣の巨人を継承する身のようでしたが、マガト隊長に「上に立つ者としての覚悟を持て」と言われてしまいました。上に立つ者とは、下の人間を駒のように使う人間のことを指しているんですよね?きっと。
戦士候補生は待機するよう言われますが、なんとガビが立候補します。民間人のフリをして足枷のように見せた手榴弾を使い、装甲列車を止めてみせると言うのです。
マガト隊長は最初は却下をしたのですが、ガビの口車に乗せられて許可をしてしまいます。
「確かに私はファルコたちなんかとは違って逸材ですし、今後私のような優秀な戦士は二度と現れないでしょう。しかも、すごく可愛いし。ですが、私が成功すれば800人のエルディア兵を失わずに済みます」
「失敗すれば?」
「1人の有望な戦士候補生と、7本の手榴弾を失います」
マガト隊長の表情を読んで許可されないことを危惧したのか、ガビは言葉を続けます。
「やはり、私に800人のエルディア兵以上の価値があるとなれば仕方ありませんが、隊長殿がもし私を愛するあまり800の兵を捧げるということでしたら…」
もしかしたら、ただ単に損失を考えて判断しただけかもしれませんが、ガビの魅力が見れた気がしたシーンでした。
ファルコは行ってほしくないみたいでしたが、ガビが作戦のために服を脱いだ時に顔を赤らめていたので、もしかするとファルコはガビのことが好きなのかもしれません。
ガビは作戦通りに1人で進んでいき、途中でわざと転びました。そして敵の兵士が混乱し、相手が子供なのもあって撃つのを躊躇してしまいます。装甲列車の進み具合に合わせてガビが手榴弾を列車に投げ込むと、一瞬でそれは始まりました。
ガビは飛び跳ねて喜び、そのまま走って逃げ帰ります。敵は「マーレの卑怯者ども」と呟き、まだ息があった敵兵士が機関銃を撃ちまくります。
ガビが心配でたまらなかったのか、思わずファルコが飛び出してしまいます。ガビとファルコは近くの穴に逃げ込みますが、2人を上から守ったのは巨人でした。
ガビが「ガリヤードさん!」と叫んでいるのと、巨人の姿から察するに、こちらが顎(あぎと)の巨人だと思います。
正直、顎の巨人かっこいい。(笑)顎の力が凄まじく強いとかなんでしょうか、爪もあるように見えました。
上空では飛行船が飛んでおり、中には数十名はいるであろう兵士と、ライナー、そしてジークが乗っていました。彼らにも作戦があるようですね。
地上はまさに戦場で、死体がゴロゴロと転がり、顎の巨人が暴れ回っていました。そして敵側にもう1体の巨人が現れたかと思うと、見覚えのあるフォルム。
そう、車力の巨人とは、四足歩行巨人のことだったのです。
ジークを助け出したあの、少し気持ち悪い巨人です(ごめんね)。こちらはピークという名前の人間が巨人化した姿でしょう。車力の巨人も強く、背中に銃を載せているので広範囲の攻撃が可能でした。そういえば、顎の巨人も四足歩行だったな。
マガト隊長の横にいたマーレのお偉いさんコスロも腕を負傷したらしく、マーレ側の堀で手当てを受けていましたが、そこでファルコが敵側の兵士を1人堀へ連れ帰ります。
ガビは「何しているの」と聞きますが、ファルコはこの人にはもう戦闘能力がない捕虜のため、手当てをすると言います。コスロも「敵なんかほっとけよ」と言うのですが、これがファルコの性格のなのかもしれません。心が優しい子なのかな、という印象です。
しかしここで、敵側の兵士が何やら呟いたのでファルコがウドに訳すよう頼みます。ここで少し混乱したのですが、ウドは敵の言葉を理解できるということですよね?ウドが頭がいいだけなのか、ウドはエルディア人ではないのか、ファルコがおバカなのか、まだ私には判断できませんでした。
敵側の兵士の言葉は「触るな」「汚れる」「悪魔」でした。
ファルコは助けようとしていた手を止め、表情からは感情がうまく読み取れませんでした。
それと同時に銃が空に向かって撃たれ、信煙弾のように煙が上がるとそれが合図だったかのように、飛行船から一斉に兵士がパラシュートで降りてきました。
そして、ジークの叫び声。
一瞬で眩しいくらいの光が放たれ、飛び降りた兵士たちはジークの声で巨人となり、スラバ要塞の中へと落ちていきます。
恐ろしい光景でした。
パラディ島での出来事が思い出され、歴史は繰り返されるというのはこういうことか、と思わされました。
「まさしく悪魔だ。俺たちマーレの先祖も、ああやって食われたんだな。お前らエルディア人に」
コスロ、ちょっと口閉じてもらってもいい?そう思うなら武器として巨人を使うなよ。と思いますが、憎すぎて戦争の手段として使うという思考にもなり得るのかな、と思ったりもして、私ならそうは思わないけどそう思う人もいるんだろうなと1人でアホみたいに葛藤していました。
この言葉の時の戦士訓練兵4人の表情を見ると、マーレの大人がエルディアの子供に何をさせているのか、そして4人の親もまた、子供に何をさせているのかと考えさせられ、少し苦しくなりました。
子供は純粋で、教わったことが事実だと信じて疑わない。エレンは巨人から直接残虐な仕打ちを受けたことで、巨人に対する憎悪が生まれましたが、大陸のエルディア人たちは教わった歴史と、現時点で収容所にいるという事実からパラディ島の「同胞」に対して憎悪が生まれた印象を受けました。
敵は対巨人砲を使って抵抗しますが、上から降ってくるライナーは「また壁かよ」と顔をしかめ「壁はもう、うんざりだ」と言うと鎧の巨人へと変化します。
面白いくらいに死んでいく敵側の兵士たち。やはり巨人を前に、人間は無力です。それでも敵はさまざまな武器を駆使して鎧の巨人に立ち向かい、鎧の巨人は片腕を失います。
顎の巨人、車力の巨人も参加する頃には、人間に勝ち目なんてありませんでした。
そして鎮圧した後に悠々と降りてきたのが、獣の巨人であるジーク。
巨人化した獣の巨人は「戦争ってよくないよなあ」と言いながら砲弾をたっぷり握ると、お得意の見事なスウィングで海に浮かぶ戦艦目掛けて投げつけます。
しかしあちらも負け戦にはしませんでした。獣の巨人が投げるのと同時くらいに、砲撃をしたのです。想定外だったのか、獣の巨人も思わず「えっ?」と呟きますが、避けられそうにありません。
するとすかさず前に飛び出したのは、
鎧の巨人。
もう一度砲弾を戦艦に投げつけた獣の巨人によって決着はつきましたが、鎧の巨人は戦闘不能に見えました。
「連合艦隊の壊滅を受け、中東連合はマーレとの講和条約を締結。4年に及んだ戦争は、マーレの勝利で集結した。だが世界には、巨人の力が全てを支配する時代が終わりつつあることを知られ、マーレは一刻も早く始祖の巨人を手に入れる必要に迫られた」
アルミンの声によってこの戦争の決着が知らされ、見たことのない人物が新聞を読んでいるところでエピソード1が終了します。
はい、エレンたちは登場せず、大陸側のストーリーを見ることができました。
おそらく今後はパラディ島ではなく、大陸で起きている現実と向き合う必要が出てくるのかもしれません。
私たちは、大陸側の「言い分」も聞くことになるのでしょう。
なるべくフラットな目で見たいと思っていたので、これから大陸側の視点で進撃の巨人を見ていくことができるのが少し楽しみでもあります。
ライナーたちは、この世界で生きてきたんですもんね。そして実際にパラディ島に意図せずとも潜入することになってしまい、島の人類が悪魔なのかどうかを目撃しました。
ガビたちはその経験がなく、伝聞のみで戦っているのでその点も興味深いストーリーが待っているのではないかなと思います。
歴史においてどちらが正しいかなんて、誰にも決めることはできないかもしれませんが、次回以降でお互いの歴史の背景を具体的に知ることができたらいいなと思います。
今回も読んでいただいてありがとうございました。
はる子