こんばんは、はる子です。
今回も、進撃の巨人について語りたいと思います。
前回は、巨人化したユミルがクリスタを喰い、巨人化したライナーの背中にユミル、そしてエレンを背負ったベルトルトが乗り逃げようとしているところで終わりました。
ハンネスの最後の言葉通りにならないように祈るしかありません。いきましょう。
今回のタイトルは「突撃」です。
エピソード11について
ユミルの気持ち
ユミルは自分の口からクリスタを取り出すと、目を覚ましたクリスタに突然食べてしまったことを謝りますが、クリスタは何をしているのかと問います。
そりゃそうですよね、助けに来たのにライナーの背中に乗っているのですから。
ユミルは、ライナーとベルトルトについていくと伝え、クリスタにも一緒に来るよう話します。
ユミルはクリスタのことをヒストリアと呼んでいて、個人的に私もクリスタと呼ぶよりはヒストリアと呼びたい気持ちがあるので、これからはヒストリアと呼びたいと思います。(笑)
壁の中に未来はないと言い切り、壁外が悪いところではないとまで言い出すユミル。
そしてまた映し出される一輪の花。気になります。
「お前のこと、生まれて来なけりゃよかったのに、なんて言うやつなんかいないしな」
ユミルのこの言葉に全てが詰まっている気がします。ヒストリアにはやはり自分に正直に生きてほしいのだと思います。
しかしヒストリアはなかなか納得できません。そしてライナーとベルトルトに脅されているのか聞きます。
「事情があって話せないことがあっても、何があっても、私はあなたの味方だから!」
正直、ヒストリアのこの言葉で十分ではないかと思ってしまいましたね。世の中に無条件で自分の味方をしてくれる人って、そうそういません。
血の繋がりなど関係なく、人は思っているよりも非情で簡単に裏切ります。
進撃の巨人の世界では、なおさら人がいつ裏切るか分からないような状況にも関わらず、自分を信じてくれて味方でいてくれる。
そんな存在が1人でもいることにもっと胸を張ってもいいのではないかなと個人的には思いました。
ユミルの心も動いたように見えましたが、ベルトルトに言われてしまいます。
「すぐに逃げていれば僕らはもっと早く逃げられたはずだ。無茶してクリスタを連れてきたから、きっと追いつかれる。ユミル、僕らは何のためにここまでしたんだよ。また気が変わったのか?今度は自分のためにクリスタを、この壁の中にとどめるつもりなのか?」
ベルトルトからしたら、しなくていいことをして追いつかれそうになっているのですから気持ちは分からなくもないです。(分からないけど)
ただ、この言葉でユミルはポツポツと話し始めます。
「ヒストリア、正直言うと、お前をかっさらってきた理由は、私が助かるためなんだ」
ここで、先ほど登場した一輪の花が落ちて、川に流されていくシーンが登場します。
ユミルとヒストリアの道が分かれたように感じました。
「私は昔、こいつらの仲間から巨人の力を盗んだ。こいつらの力は絶対だ、このままじゃ私は殺される。でも、お前をやつらに差し出すことに協力すれば、私の罪を不問にしてくれるようこいつらが取り合ってくれると言った」
そんなことを言っているシーンはありませんでした。ユミルはまた嘘をついているように見えます。
「この世界の状況が変わった時、お前といれば近い将来保険になると思っていた。私はあの塔の戦いで死にかけて、もう心底嫌になったんだ。死ぬのが怖い、何とかして助かりたいって。ただ情けなくて『お前のため』みたいなこと言ったけど、本当は全部私のためだ。頼むよヒストリア。私を助けてくれ!」
途中までは嘘をついているように感じていましたが、ここの言葉は割とユミルの本心に近いのではないかと思いました。
「お前のため」と言いつつ本当は自分が助かりたかったという気持ちと、ヒストリアに対して自分を重ねて救い出したいという気持ちは同じ場所にあると思っています。
「言ったでしょユミル。何があっても、私はあなたの味方だって!」
そしてヒストリアは、そんなユミルを本当に友達として大切にしているのだと思います。
お互いがお互いのことを思い合っているからこそ、これで調査兵団との関係性も難しくなりそうです。
エレンの目覚め
はい、ここでやっとエレンが目覚めますね。
ミカサはブチギレる寸前で、ユミルの片目を潰した後にベルトルトに斬りかかりに行きますがライナーが手で覆って守ります。
背後からはユミルが攻撃しようとしてくるので応戦しようとするミカサの前に、ヒストリアがひょこっと顔を出して事情を話しやめるよう言いますね。
それに対するミカサの返答が私は好きです。
「私が尊重できる命には限りがある。そしてその相手は6年前から決まっている、ので私に情けを求めるのは間違っている。なぜなら今は、心の余裕と時間がない。クリスタ、あなたはエレンとユミル、どっち?あなたも邪魔をするの?」
ミカサは間違ったことは言っていないと思いますね。
正直、みんなを生かした状態で救うのはとても難しい。
ならば、尊重できる命を決めよう。
ただそれだけのことだと思います。
私は、普段は「できる限りの命を救う!」とか言うタイプですが、今回の場面を見て少しものの見方が変わった瞬間でした。初見の頃に自分の考え方に対する信頼が揺らいだのを覚えています。
ユミルはヒストリアの言葉に従い動かなくなったので、ミカサはベルトルトとエレンの方へ向かいますがそこには104期生が集合していました。
「なあ、嘘だろ?ベルトルト、ライナー。今までずっと、俺たちのこと騙してたのかよ?そんなのひでえよ」
コニー…コニーを純粋無垢な存在として見ているので、これが初めての裏切りなのではないかと勝手に心配しています。
サシャ、ジャンもそれぞれ言葉を口にしますが、ベルトルトにはなかなか伝わりません。
そこで彼らは今までの思い出を語り始めます。そして、どれだけ傷ついたのかも。
「ベルトルト、お前の寝相の悪さは芸術的だったな。いつからか、みんなお前が毎朝生み出す作品を楽しみにして、その日の天気を占ったりした。けどよ、お前…あんなことした加害者が、被害者たちの前でよくぐっすり眠れたもんだな」
ジャンの悔しそうな表情と、声。
「全部、嘘だったのかよ?どうすりゃみんなで生き残れるか話し合ったのも、おっさんになるまで生きて、いつかみんなで酒飲もうって話したのも、全部嘘だったのか?なあ!お前ら…お前らは、今まで何考えてたんだ?」
コニーの悲しそうな表情と、声が続きますが、この流れをミカサが断ち切ります。
「そんなもの分からなくていい。こいつの首を刎ねることだけに集中して。一瞬でも躊躇すれば、もうエレンは取り返せない。こいつらは人類の害、それで十分」
ミカサのこの言葉に、ベルトルトはたまらなくなったのか声を上げます。
「だ…誰が人なんか殺したいと思うんだ!」
ライナーとベルトルト、アニは何かの思想に従って行動しているのは分かるのですが、その思想には逆らえないのでしょうか?
結局、若い未来ある青年たちの心はボロボロです。
そうまでしてでも人類を殺す必要がある思想とは、一体どんなものなのでしょう?
ベルトルトは泣きながら自分たちがしてきてしまったことについて語り、彼なりの本心を叫んでいました。
「僕らに、謝る資格なんてあるわけない。けど…誰か、お願いだ…誰か僕らを…見つけてくれ」
なぜか涙が出ました。まだ若いんですよ、みんな。10代なんです。人を殺すなんてこと、一生経験することなく終わるはずだったんですよ。
このベルトルトの言葉に、全てが詰まっているような気がして、思わず泣いてしまいました。
しかしミカサにはもう、そんな余裕はありません。
「ベルトルト、エレンを返して」
できないと答えるベルトルト。
「誰かがやらなくちゃいけないんだよ。誰かが、自分の手を血で染めないと…」
何か考えているような表情で話を聞いていたアルミンでしたが、ハンネスの声で我にかえります。
エルヴィンが巨人を引き連れて前からやってくるところが見えたのですね。
エルヴィン・スミスという人間
ギリギリのところで人間は避けましたが、巨人たちはライナーに向かって走っていきあっという間に囲まれていました。
ヒストリアを守るために戦うユミルと、ベルトルト、エレンを守るために腕を広げることができないライナー。
「何だこりゃ? 地獄か?」
ジャンの言葉に返したのはエルヴィンでした。
「いいや、これからだ!」
そして馬で駆けていきます。
「総員、突撃!」
驚く兵士たちをよそに言葉を続けるエルヴィン。
「人類存亡の命運は今、この瞬間に決定する!エレン無くして人類がこの地上に生息できる将来など、永遠に訪れない。エレンを奪い返し、即帰還するぞ!心臓を捧げよ!!」
このエルヴィン・スミスという人間は、どうなっているのでしょう。恐怖とかは感じないのでしょうか。
そして人類の将来はエレンにかかっていると信じて疑いません。いや、私はとても好きですエルヴィン。でも、自分に真似できるかと聞かれたら出来ないので、どういった思考回路なのかなどは気になります。
エルヴィンの声にすぐ反応したのはミカサで、そのあと続々と続く調査兵団。
「進めー!!!」
右腕を振り上げてそう叫んだその時、巨人が現れて
エルヴィンの右腕に噛みつきました。
兵士全員、呆然。
「エルヴィン団長ー!!」と叫ぶ声。
しかしエルヴィンは顔色ひとつ変えません。
「進めー!エレンはすぐそこだ!進めー!!」
この人、一体どうなっているの…噛みつかれたままなので、そのまま走り去る巨人と共にエルヴィンはどこかへ連れて行かれてしまいます。
何人かの兵士がエルヴィンの救出に向かったのが見えましたが、どうでしょう…希望はあるのでしょうか…
正直ショックが大きすぎて、数分間休みました。(笑)
何度見てもショックが大きいシーンってそんなにないと思います。(笑)
何人、何十人もの犠牲が次々と出ていく中で、ミカサはライナーに着実に近づいていました。
エレンが目の前というところで、体制がうまく整わず手を広げている巨人の手に収まってしまい、握りつぶされそうになるミカサ。
しかしジャンが助けます。ここのジャン、とてもかっこいい。
ですがエレンはまだライナーの手の中で、ベルトルトにくくりつけられたままです。エレンのもとへ来れる人間なんてもういない…と思っていたところで登場するのがアルミンです。
アルミンの才能
「何も捨てることができない人には、何も変えることはできないだろう」
この言葉を思い出していたアルミンは、自分には何を捨てることができるのか考えていました。
考えた末に出た結論は、これでした。
「いいの?2人とも、仲間を置き去りにしたまま故郷に帰って」
はっきりとは言葉にしませんが、アルミンはここで優しさ、友情、思いやりなどを捨て去ったのだと思います。
そして、アルミンはベルトルトがアニに対して気持ちがあることにも気付いていました。
だからベルトルトを攻撃できるようにアニを話題にだしたのですね。エレンの近くにいるのはベルトルトですから。
アニは拷問を受けていると伝え、どれほど痛みを感じているか、辛い目に遭っているかを淡々と語っていくアルミン。
先に理性を失ったのはベルトルトでした。
「悪魔の末裔が!根絶やしにしてやる!」
ここで初めて、アルミンたちが「悪魔の末裔」と呼ばれていることを知りました。
興奮して気を抜いていたのでしょう、一瞬の隙をついてエレンを解放したのはエルヴィンでした。
良かった、生きていた。そしてエレンを救いました。エルヴィン・スミス、とんでもない人間です。
落ちていくエレンをミカサが掴み、次の瞬間にはエルヴィンの声が響き渡ります。
「総員撤退!!」
ヒストリアもコニーによって拾われましたが、ユミルと一緒にライナーたちについていくと言うヒストリア。
「早く帰って、ご飯にしますよ!」
最近なかったサシャの可愛いセリフはどうしても入れないと気が済みませんでした。
ヒストリアとユミルについてですが、コニーが鋭いところにツッコミを入れます。
「今さっきお前を助けるために死に物狂いで戦ってたやつがそう言ったのか?ユミルがやる気出す時なんて、お前を助けるときだけだぞ」
ですよね。自分が助かりたいからヒストリアについてきてくれと言うユミルが、ヒストリアを死に物狂いで助ける意味が分からないですよね。
やはりユミルはヒストリアのことだけを考えて行動しているのかもしれません。
しかし、安心する時間はまだどこにもありません。
ライナーが、巨人を投げてきたのです。
彼らもエレンを奪われまいと必死ですね。巨人に当たってしまい、エレンとミカサが地面に叩きつけられてしまいます。
ミカサは先ほど巨人に握りつぶされた時に怪我をして思うように動けません。
馬も逃げてしまいました。
その時、重い足音と共に巨人がやってくるのですが、なんとその巨人は
エレンの母親、カルラを喰った巨人だったのです。
と、ここでエピソード11が終了します。
え?次でシーズン2が終わるのですけれども…これはどう終わるのか…
ただ、ミカサは思うように動けずエレンも装備がないので飛べません。馬も逃げてしまったし。
ここからどう切り抜けるのかとても気になります。
そして、カルラを喰ったあの巨人がまだ生きていて、ここで再会を果たしてしまうという因縁。
ここからシーズン2の最後にふさわしい終わりが来るのかどうか、見届けたいと思いますね。
今回も読んでいただいてありがとうございました。
はる子