こんばんは、はる子です。
文豪ストレイドッグス46話、涙なしには見られない与謝野姐さんの話。
文豪ストレイドッグス第46話「蝶を夢む」
前回のあらすじはこちら:
文豪ストレイドッグス46話の簡単なまとめ
取引場所へと向かう最中、谷崎に森とどんな過去があったのかと聞かれた与謝野は、福沢と森が対立するきっかけになったのは自分のせいだと話します。
そして、蝶の髪飾りを見つめながら2人に自分の過去を話し始めるのです。
14年前、大戦末期。
与謝野は当時11歳で、戦地の軍医委託生として働いており、その与謝野の上司が当時26歳で軍医として働く森でした。
最初は命を救っていると思っていた与謝野ですが、段々と自分がしていることが命を救うのではなく、何度も戦地に送るために治しているだけだと気付きます。
1人の兵士はそんな与謝野にも良くしてくれ、それでも命を救ってくれたことに変わりないと与謝野に感謝してくれる青年でした。
与謝野に、自分の異能力で蝶の髪飾りを作ってくれた人物でもあり、与謝野はその髪飾りを必ず髪につけていました。
しかし、それでも戦況は悪化していく一方となり、兵士たちの心もどんどん蝕まれていくことになります。
心が壊れていく兵士が多い中で治すことに疑問を抱いた与謝野は、ついにこれ以上治したくないと森に伝えます。
ですが森がとった行動は、例の青年の腹部を銃で撃つことでした。
青年を治した与謝野は、このことがきっかけで自分が兵士たちから「負けを奪ってしまっている」と感じ、それは兵士たちも感じていることのようでした。
兵士たちが、与謝野の命を狙うという事態にまで発展してしまうのです。
そして最終的に、例の青年まで心が疲れてしまい「君は正しすぎる」という言葉を与謝野に残して自害してしまいます。
彼にもらった髪飾りも無くしてしまい、ついに与謝野の心は崩壊し、基地空母を沈めようと爆薬を仕掛けて逮捕されることになります。
敗戦から3年後。
与謝野を独房から救い出したのは、森でした。
しかしそこへやってきて、与謝野をもう一度使おうとする森を止めたのが、探偵社社長の福沢。
福沢と森が三刻構想を無下にしてまで対立したきっかけが、この与謝野の件だったのです。
2人が戦っている間に与謝野を助け出した乱歩は、与謝野の心も取り戻してくれました。
与謝野の主張をバカらしいと一蹴し、自分の異能力以外はどうでもいい能力だと話すと、証拠を見せると言って無くしていた蝶の髪飾りを与謝野に渡します。
何でも分かると言い切る乱歩に、与謝野は「自分が生きてもいい場所があるのか」と尋ねると、乱歩は与謝野を探偵社に誘います。
欲しいのは異能力ではなく「誰にも死んでほしくなった」という与謝野のその優しさだ、と乱歩は伝えます。
そして「その優しさに意味がある」と伝えると、与謝野は今までの感情を全て吐き出すかのように、堰を切って泣きじゃくるのでした。
そのことを振り返りながら取引場所へと向かう与謝野は、何としても探偵社を救うと固く決意していました。
扉に手をかけた与謝野は、
「探偵社は、私が生きてもいい、ただ1つの居場所なんだから」
と心の中で呟くと、ゆっくりと扉を開け、3人はその先へと足を踏み入れるのでした。
感想
ついに与謝野姐さんの過去を知ることができましたが、想像以上に心が重くなる出来事でした。
森さんがやっていることって正しいのかな?何が正しいのかが分からなくなるのが戦争なんだと思いますが、それでも分からない。
個人的な考え方は社長と同じですが、森さんの考えも共感できるかは置いておいても、理解はしたい。
兵士側からしたら、最初は怪我をしても命が助かると知ったときは嬉しかったと思います。
ただ、記憶までは治せない。
だから痛かった記憶も、怪我をしたときの感覚も全て頭と心に残っている。
その中で何度も何度も戦場に送られていれば、そりゃ心も蝕まれていきます。
「負けを奪っている」
この言葉が11歳から出てくることがすごいのですが、確かに戦力がなくなり戦闘不可になれば、退く以外の選択肢はありません。
その機会を奪ってしまっている=負けを奪ってしまっている、という考えに行き着き、最終的にたくさんの命を奪っていることに気付いた与謝野姐さん。
社長に、そして乱歩に救われて心の底から本当に良かったなと思いました。
ギルドもポートマフィアも、探偵社がどうなろうが知ったこっちゃないだろうとは思いますが…
この取引が、どうか罠ではなく探偵社を助ける鍵になりますように。
今はこう祈ることしかできません。
なかなかこの重みから解放されるのに時間がかかりそうですが、今はただ探偵社が助かることを願っています。
今回も読んでいただいてありがとうございました。
はる子
お次はこちら: