こんばんは、はる子です。
文豪ストレイドッグス31話、またもや感動。しかも2本仕立て…
文豪ストレイドッグス第31話「其の一「ヘルリス!」其の二「父の肖像」」
文豪ストレイドッグス31話の簡単なまとめ
其の一「ヘルリス!」は主に鏡花のこと、其の二「父の肖像」は敦のことについて語られていました。
喫茶店「うずまき」にいた敦と鏡花に、鏡花宛の仕事依頼が舞い込みます。
その内容は「大金の入ったカバンを指定企業に届けてほしい」というもの。
カバンは船にあると書いてあったので敦と鏡花は港に向かい、途中「うずまき」で働いているルーシーの妨害に遭いつつも和解(?)をして目的の船を見つけます。
見つけたカバンには大金の代わりに書類があり、書類には「入社祝い」という文字と共に、鏡花の両親の死と夜叉白雪についてが書いてありました。
両親は鏡花の夜叉白雪によって命を奪われたことになっていましたが、実際は両親の仕事の関係で政府が両親の存在を表に出せないことから始まっていました。
父親は元政府の諜報員、母親は夜叉白雪の使い手でした。
2人に復讐心を持つ異能力者によって、鏡花の両親の命は奪われたのです。
そして鏡花の夜叉白雪は、母親が鏡花を守るために母親から譲渡されたものだったことが分かりました。
夜叉白雪は、両親の命を奪ったのではなく、両親から鏡花への愛だったと知った鏡花でしたが、その書類は鏡花を可愛がっていたポートマフィアの紅葉姉さんが、入社祝いとして鏡花に渡したものだったのです。
敦は乱歩の代わりに谷崎と交通事故現場へ向かうのですが、被害者の判別ができない状態でした。
被害者の身元がはっきりして、敦は取り乱します。
なぜなら被害者は、敦がいた孤児院の院長だったのです。
最初は院長がいなくなって喜ぶ敦でしたが、院長が自分に言った言葉を思い出すうちに、記憶と事実に歪みがあるような状況に陥ります。
院長が自分が載っている記事を手にヨコハマに来ていたことを知り、敦の激励に来ていたのではないかという憶測に至るのですが、信じたくない敦。
院長にされてきたことを考えると院長を許すことはできない、と話す敦に、敦の元へとやってきた太宰は「許す必要はない」と話します。「君は確かに地獄にいた」と。
しかし「その地獄が君を正しく育てた」とも伝えます。あの地獄を知っているからこそ、敦は苦痛を知る人間として暴力と悪に抗い、弱い立場の人たちをたくさん救うことができたのだ、と。
敦は、今までに感じたことのないこの感情はなんなのか太宰に聞きますが、太宰は一般論でしか答えることはできないと伝えつつ、敦にこんな言葉を贈ります。
「人は、父親が死んだら泣くものだよ」
この言葉を聞いた敦の目からは、自然と涙が流れていました。
感想
鏡花の両親についての真実を知ることができたのは、鏡花にとってすごく大きなことに感じます。そして、それを手助けしてくれたのが紅葉姉さんというのも、2人の関係性が見えるようで個人的にとても好きな展開でした。
ルーシーの話はまとめの長さの関係上省いてしまいましたが、ルーシーは基本素直じゃないんだから!という女の子ですよね。
ルーシーなりに「ありがとう」と言いたかったのかな、と思いました。
そして敦。
敦の中の葛藤が目に見えるように頭に浮かんで、すごく胸が苦しくなりました。
いくら敦のためだったと言われても、敦が経験したことはきっと2度と忘れることはないと思います。
それでも院長の本当の気持ちや行動の意図を知って、嬉しい気持ちも込み上げてきてしまったように感じました。
嫌いでいたいのに、憎いままでいたいのに、敦の優しさがそのままでいることを許してくれない。そんな気がしました。
太宰は基本、客観的な意見を敦に伝えていると思います。
でも今回の言葉は私の心にもぐさっと刺さったし、この言葉を生み出した作者様は素晴らしいなと思いました。
「人は、父親が死んだら泣くものだよ」
太宰はただ事実を言っただけなんです。
でもそれが敦に響いた。
それは、敦が院長を父親だと感じたからだと思うんです。
頭でも心でも院長のことを許せないと葛藤しているとは思いますが、敦自身から「院長はどこか父親のような存在だったのかもしれない」という感情が溢れているように感じたんです。
葛藤もあるけれど、父親のような人がやっと自分を認めてくれる、という時にその機会を失ったからこそ、敦は涙したのではないかなと感じました。
やってくれますぜ、文豪ストレイドッグス…
次回こそは笑いありの回にしたい。
今回も読んでいただいてありがとうございました。
はる子