こんばんは、はる子です。
今回も、進撃の巨人について語りたいと思います。
前回は、始祖の力を得たエレンが地鳴らしを発動させたところで終わりました。
このまま地鳴らしが進めば世界は終わりを迎えてしまうでしょう。どうなってしまうのか。
いきましょう。
今回のタイトルは「氷解」です。
エピソード6について
葛藤
マーレにいるエルディア人にもエレンの言葉が聞こえていましたが、そこで「レオンハートさん」がいたのが気になりました。アニの父親ですよね?後々関係してくるのかもしれません。
アルミン、ミカサ、ジャン、コニーの104期生はどうすることも出来ずにいましたが、個人的にジャンに驚かされました。
「海の外の連中が1番恐れていたことが起きちまった。俺たちを悪魔だと決めつけて、皆殺しにしようとしたばかりに…つまりこれは外の連中が招いた結果であって、俺たちにはどうすることもできなかった。そうだろ?」
私にはジャンが自分に言い聞かせているように見えましたが、それでもジャンの口からこのような言葉が出てくるとは思っていませんでした。
海の外の連中の誤算は何かと言ったら、間違いなくエレンでしょうね。エレンを甘く見過ぎていた結果がこれです。
「でもこれは…度が過ぎている。前代未聞の大虐殺だ」
元々アルミンは人を傷つけることは苦手なタイプだと思うので、相手が自分を殺そうとしてこない限り罪のない大勢の人間を殺すのはマーレ襲撃で懲り懲りでしょう。
「じゃあ、止めるか?エレンを」
ジャンが再び口を開きました。
「エレンは、安楽死計画で俺たちを去勢しようとするジークを拒み、始祖の力を維持するためヒストリアを犠牲にすることを拒んだ。つまりエレンは、俺たちを守るために壁外人類を犠牲にした。この大虐殺の恩恵を受けるのは、俺たちだ」
こう言われると、見ている私たちはエレンが間違っていないと思いたくなるじゃないですかー…
エレンの原動力が自分たちだって思うと、エレンを止めるのはエレンの気持ちを踏みにじることになりそうで怖いです…
「お前らが大事だからだ。他の誰よりも」
このエレンの言葉を思い出す4人…そう、普段自分の思いを話さないエレンの、貴重なみんなに対する愛情なんです。これはエレンにしか出来なかったことだから。
みんなを守りたい、死んでほしくないという思いで動いている。みんなの自由を奪おうとする世界中の人間が憎くなってしまっているのかもしれません。
しかし4人はすぐに頭を切り替えなければならなくなります。
無垢の巨人たちがマーレ兵をほぼ食べ尽くし、今度はパラディ島の兵士たちを食べ始めていたのです。
「エレンは始祖を掌握したなら巨人も全て制御できるはずじゃ…」
アルミンの言葉で確かにな、と思ってしまった。もしかして、始祖の力を手に入れて地鳴らしを始めると記憶がなくなるとかあったりするのかな…さすがにメルヘン要素かな…
ジャンは助けに行こうとしますが、抱えているファルコをどうするかで悩みます。
「おそらくこいつは顎の巨人を継承した。巨人化させられた誰かに喰わせれば1人救える。例えば、ピクシス司令だ」
「いや、母ちゃんだ。ラガコ村の母ちゃんに喰わせる。いいな」
ジャンの言葉を遮るようにコニーがこう言います。
アルミンは、ファルコを殺せば戦う必要のないライナーたちと敵対することになるので得策じゃないと言うのですが、ここでコニーの矛先がアルミンに向いてしまいます。
「お前だってベルトルト喰ったから蘇ったんだろうが!」
コニー…気持ちは分かるけど…それを言ってしまうとハンジの言葉を思い出してしまうよ…
「誰にでも生き返らせたい人がいる」
これに限るんだよ…
コニーが頭を冷やせないまま巨人に突撃されたので、コニーはファルコを抱えてその場を離れてしまいます。
今はコニーよりも巨人討伐が優先事項。ジャンの力が発揮されるときです。
フロックについていたスルマたちは、初めて見るであろう巨人を前に何もすることが出来ません。対巨人戦の訓練、必要だったんじゃないかスルマ?(いやな言い方)
「めぐり」に終止符を
ブラウス一家も巨人から逃げるために走っていましたが、カヤの不注意でみんなから離れてしまいます。
カヤ、絶体絶命…というより、この巨人、ナイル??違うかな?顔が似ている気がするんですけど…
「助けて…お姉ちゃん…」
サシャを呼んだカヤの元に現れたのは、ガビでした。
エレンを撃ったのと同じものを巨人にぶっ放すガビ。反動が大きいのか倒れますが、すぐさま立ち上がって2発目の準備をします。さすが訓練された人間。ガビってスナイパーとしての腕はピカイチですよね。
ちなみにこの武器は対巨人用ライフルというものだそう。対巨人用ライフルで撃たれた人間のエレン…
「カヤ、起きろ!!」
カヤは2発目で巨人を倒したガビを見上げると、そこには昔自分を助けてくれた「お姉ちゃん」がいました。
ここ、泣かずにはいられない。カヤはガビがサシャに見えたのですね…
もしもこの巨人がナイルだったなら、ゆっくり休んでほしいです。
なぜここにいるのかニコロに聞かれ、ファルコを探しにきたと言うガビ。しかしそこを兵士に見つかりガビの正体がバレそうになるのですが、全員でガビを庇います。
「私たちは厩舎で一緒に暮らす家族です!」
カヤのこの言葉でまた泣く…ブラウス夫婦が子供たちをどう育てているかが分かるなあと感じました。そしてだからこそ、ガビにも変化があったのかなと。ガビがブラウス一家に出会えて本当に良かった。
ガビとカヤはお互いに「なぜ助けたのか」と聞き合い、それに対する答えを持っていませんでした。
今は分からなくて良い。何で助けたのか、頭で考えるよりも先に行動していたことが全てだよ。
「私はあなたを殺そうとした。私…悪魔なんでしょ?」
カヤの言葉に、ガビは私が想像していなかった言葉を返します。
「違う。悪魔は私。私は人を何人も殺した。褒めてもらうために。それが、私の悪魔」
ガビ…気付いたことがもうすごいんだよ。自分の中で消化するには時間が必要かもしれないけど、気付かずに生きていくより何倍もいいよ。
「そいつは俺の中にもいる。カヤの中にも…誰の中にも。みんなの中に悪魔がいるから世界はこうなっちまったんだ」
個人的「拍手喝采で賞」は間違いなくニコロ。
私もそう思います。私の中にだって悪魔はいる。その悪魔を起こすか、寝かせたままにするか。それとも捨てるか。捨てるのは至難の業だと思います。
だからこそニコロは2人にこう言います。
「森から出るんだ。出られなくても、出ようとし続けるんだ」
アルトゥルの言葉にどれだけ感銘を受けたか分かる、最高のアドバイスです。ここ、すごい泣かされたシーンでした。
キース・シャーディス
スルマはついに巨人に掴まれ、その人生を終えようとしていました。周りの兵士ももちろん助けに行こうとはしません。おそらく行けないのでしょう。
そこへ突然何者かが現れ、巨人のうなじを勢いよく削り、それと同時に鳥肌が立つ音楽。
「巨人と対峙した際はただ腰を抜かしていろと教えた覚えはないぞ」
キース・シャーディス。
さっきスルマに嫌味を言った自分が恥ずかしい…フロックの指示とは言え若い者にボコボコに殴られたキースがスルマたちを助けに来るなんて…
キース、あなたは特別だよ。スルマたちからしたら神みたいな存在よ。バカにしていたことを後悔するだろうし、キースについていきたいと思うでしょう。
そしてこの言葉。
「私についてこい!生き残りたい者がいるならな」
こんなの一生ついていきますよ…格好いいなキース…個人的にキースも好きなので、キースの見出しを作りたかった。(笑)
しかしここからは私たちの調査兵団もその本領を発揮していきます。
調査兵団
ジャンは持ち前の指揮力で兵士を集めますが、ジャンの言葉が悲しい。
「巨人にされた仲間を思うならここで葬ってやれ!」
今も昔も、倒してきた巨人は自分達の仲間であることは変わりありません。でも今ここにいる巨人は一緒に戦ってきた上官や仲間たちです。だからこそ、自分たちの手で葬る必要がある。
そう考えると、パラディ島の兵士たちがしてきたことって、敵を殺してきた他国よりも残酷で苦しいものだなと思いました。
やはりジャンは指揮役がピッタリです。本当、最初の段階でそれに気付いて本人に言ってくれてありがとう、マルコ。
そんな中、準備をしていたアルミンとジャンの目に入ってきたのは…
ピクシス。
ジャンの合図で飛び出していくアルミンとミカサ。
「司令…ここまで僕たちを導いてくれたのはあなたです。ゆっくりと…お休みください」
アルミンはピクシスのうなじに雷槍を撃ち込み、ピクシスの表情が映し出されます。
ピクシス司令、あなたがいたからここまで来れた。ありがとうございました、安らかに眠ってください。
ルイーゼをもう一度救うミカサも格好いいし、1人で巨人を次々と倒していくキースも格好いい。
調査兵団の本来の力がこんな形で発揮されるのは悲しいですが、彼らはやり遂げました。
新たな展開
ジャンは義勇兵たちと一緒にしばしの休息を取っていました。彼らはエレンの声が聞こえたあの現象を「白昼夢」と呼んでいましたね。
自分の故郷を心配するオニャンコポンでしたが、そこへ生き残ったフロックがやってきます。彼の呼ぶ「エルディア帝国」という言葉が好きになれません…
イェレナの頭に銃を突きつけ義勇兵を拘束すると言い出すフロック。いや…確かに私はフロックがあまり好きではありませんがこればかりは理解できない。
今はそんなこと言っている状況じゃないことくらい、見たら分かるだろ…(笑)
一方アルミンとミカサは、アルトゥルに呼ばれてついて行った先にガビがいるのを見つけて驚きます。
ファルコを探しにきたと知り、事実を話すアルミン。
そしてガビは、コニーの母親のこと、それが起こったのは例の4年前だということ、そしてコニーが4年間、巨人になってしまった母親の元に通っていたということを知り自分のしたことに打ちひしがれます。
反省できるってすごいことなんだよ、ガビ。それにガビがファルコを助けたいという気持ちは痛いほど分かります。
ガビは、エレンにコニーの母親を人間に戻せるか聞いてみてとアルミンに言いますが、それができるなら巨人化された兵士たちはとっくに戻っているはずだと返されます。
「ライナーの鎧だって剥がしたんだからできるはずなのに!」
この言葉にアルミンはすかさず反応します。私は最初どういうことか分からなかったのですが、ライナーの硬質化は壁の崩壊と同時に起こったようでした。
「エレンは言った。全ての硬質化が解かれるって」
アルミンの言葉と共に映し出されたのは、硬質化が解け必死で息をしようとしている、
アニ。
ここでエピソード6が終了します。
タイトルの「氷解」ってこのこと…?まさかここでアニが出てくるとは…そういえば冒頭で出てきたの、アニの父親でしたよね。これはアニの話が出てくるかもしれません。
私個人の捉え方で話すと、エレンがやっていることは倫理的にいけないことだと思います。アルミンの言う通り大虐殺です。
ただ。
私はエレンの気持ちが痛いほど理解できるんです…他に方法はなかったのかと何度も考えました。ヒィズル国に貿易を頼んで断られたとき、所詮は他人事よなあと思ったんです。
パラディ島の資源を独占したいから要求を断ったんだと思いますが、純粋にパラディ島を助けたいと思う人間が相手だったら、エレンはこんなことをする必要はなかったのかもしれません。
たらればですが、私はジャンの言葉がとてもしっくりきてしまったんですよ。
「外の連中が招いた結果」。これに尽きると思ってしまうんです。倫理観ぶっ壊れているかもしれない、エレンに似た思想なのかもしれない。
前までなら「それでもこの行為は許されない、罪のない人を殺してはならない」と言っていたかもしれませんが、でも、じゃあエレンたちに残されていた手って何でしょう?
自分たちが何を言っても「悪魔」と返され話すら聞いてもらえず、一方的に淘汰されるのを受け入れるしかないのでしょうか?「生きたい」って思ったらいけなかったのでしょうか…
アルミンやブラウス夫婦のような人が他国の要人でいたら、変わっていたのかな。利益よりもパラディ島を案じてくれる人がいたら変わっていたのかな。
こればかりは、いくら考えても答えが出ません。
語っても語り足りないというやつです。
ついにアニが目覚めたことで、また新たな展開が待ち受けていることでしょう。
これ以上、頭がパンクしないことを祈りながら締めたいと思います。
今回も読んでいただいてありがとうございました。
はる子