こんばんは、はる子です。
今回も、進撃の巨人について語りたいと思います。
前回は、調査兵団がニコロの働くレストランへ向かっていたところ、道中で潜入しているピークを発見したところで終わりました。
今回、波乱しか起きない気がします。サシャを殺したガビがニコロの働くレストランへ行くなんて…ニコロがガビに対してどのような反応を示すのか不安です。
いきましょう。
今回のタイトルは「森の子ら」です。
エピソード13について
冒頭は、ラガコ村に何が起こったのか分かるシーンから始まりました。
何気ない日常を送っていた住民たちは、ジークの脊髄液が入ったガスを村中に噴射されたことでそのガスを吸い込んでしまい、体が硬直したあとでジークの合図により巨人化してしまったのです。
ジークはこの話を巨大樹の森でリヴァイにしており、ああしなければ自分が疑われていたと話していました。しかしジークがもしもエルディア復権を目指しているのなら、グリシャがジークにした教育通りということになりますよね?
グリシャの教育に疲れ果てたジークがグリシャとダイナをマーレに密告したものだと思っていたので、結局はグリシャの意志を継ごうとしているジークに少し違和感を覚えました。
悪者は誰か
レストランではニコロがせわしなく料理を作っており、ブラウス家も美味しそうに頬張っていましたがそんなところに調査兵団が到着し、義勇兵が拘束された件で聞き取り調査に協力してほしいとオニャンコポンが話します。
ニコロは調査兵団を部屋に案内すると、ジャンとコニーは上官たちしか飲めない、噂のワインを見つけます。2人は飲んでも問題ないだろと話していたのですが、ものすごい勢いでニコロがワインを奪います。
あろうことか「エルディア人にはもったいない代物だ」と差別するような言葉を使ってワインから遠ざけようとしたのです。もう確信ですよ、このワイン何かある。
ニコロがそのワインを持って倉庫のようなところへ入るのを見たガビは、ファルコに合図してニコロの後を追います。どうやってここに来たのか尋ねられたガビは、その経緯をニコロに話します。
そして、その話を聞いたニコロはすぐに表情を変え、そのニコロの表情で何かを察したファルコ。急いでガビの言葉を遮ろうとしますが、ガビはたった今「サシャを殺した」と認めたようなものです。
ニコロは持ってきたワインを振り下ろすと、そのワインが当たったのはファルコでした。ガビを庇ったのですね。もう、ファルコはそんな役回りばかりしている気がします…
当然ワインのボトルは割れ中身がファルコにかかりますが、ワインがファルコの口に入る描写があり私は不安になりました。だってこのワイン、何か入っているもの。ここまでワインを引っ張る理由は1つでしょ…
ニコロはガビを殴るとブラウス家が食事をしている部屋まで2人を連れて行き、ついに言ってしまいます。
「サシャを殺したのはこいつです。あなたの娘さんの命を奪いました」
ガビはここで初めて、アルトゥルとリサが自分が殺した女兵士の親だということに気付いたようでしたね。
そして何より心配なのは、この場で事実を知ってしまったカヤです。他の子供たちもサシャが大好きだったでしょうし、カヤが耐えられるか不安でした。
ニコロはナイフをファルコの首筋へとあてがうと気持ちを吐き出しました。
「俺にも大事な人がいた!エルディア人だ!悪魔の末裔だ!だが彼女は誰よりも俺の料理をうまそうに食った!このクソみたいな戦争から俺を救ってくれたんだ…人を喜ばせる料理を作るのが本当の俺なんだと教えてくれた。それが、サシャ・ブラウス…お前に奪われた彼女の名前だ!」
ニコロ…本当に心からサシャを愛していたんだね…人種関係なく自分の料理を美味しいと食べてくれたサシャが、大切な存在だったんだね。
しかしここでのガビの言い分も分かるんです。
「私だって大事な人たちを殺された!そのサシャ・ブラウスに撃ち殺された!だから報復してやった!先に殺したのはそっちだ!」
だから私は毎度のごとく言っているんです。こんなこと繰り返しても何も生まれない、生まれるのは憎しみと憎悪と死んでいった人だけだって。
ですがガビは少し行き過ぎてしまいました。ガビが発した言葉は、この場で言うべきではない言葉だった。
「目を覚まして!あなたはマーレの兵士でしょ?きっとその悪魔の女に惑わされてる!悪魔なんかに負けないで!」
いくらファルコを助けたい一心だったとしても、ニコロの愛した女性を「悪魔」呼ばわりして解決するはずがないことは分かると思うので、ガビはまだ子供なんだと改めて実感しましたし、ファルコがどれほど大人なのかも再確認したシーン。
アルトゥルはニコロからナイフを受け取ると、とても大切なことを話してくれました。
「サシャは狩人やった。こめえ頃から弓を教えて森で獣を射て殺して食うてきた。それが俺らの生き方やったからや。けど同じ生き方が続けられん時代が来ることは分かっとったから、サシャを森から外に行かした。
んで、世界は繋がり兵士になったサシャは、よその土地に攻め入り人を撃ち、人に撃たれた。
結局、森を出たつもりが世界は命ん奪い合いを続ける巨大な森ん中やったんや。サシャが殺されたんは森を彷徨うたからやと思うとる。せめて子供たちはこの森から出してやらんといかん。
そうやないと、また同じところをグルグル回るだけやろう。
だから、過去の罪や憎しみを背負うんは、我々大人の責任や」
まさにこれなんです、私が言いたいこと。ありがとう、アルトゥル。リサもニコロにファルコを離すよう言うと、今のアルトゥルの話を聞いていたニコロはファルコを下に下ろします。
2人がファルコの様子を見ている間に、ガビの元へ行き怪我の具合を尋ねるミカサ。そして「ミア」と呼ばれてガビが声の方へ顔を向けると「大丈夫か」と心配そうに聞くアルトゥルとリサ。
ガビ、お願いだから何かを感じ取って。
「本当に…私が憎くないの?」
ガビがこう呟いたとき、ナイフを掴んでガビに突っ込んでいったのは
カヤでした。
危機一髪、ミカサがそれを止めましたがカヤは泣きじゃくりながらガビを責め立てます。
「友達だと思ってたのに」と。
ガビ、何を思う?
カヤもまだ子供です、サシャの両親のように考えられないのは仕方のないことでしょう。この光景を見て、ガビはそれでも「そっちが先に始めた!」と思うでしょうか。
カヤの言葉や表情から、サシャがカヤにとっては本当の姉であり、命の恩人であり、ヒーローだったのでしょう。カヤにとってはそれがたった1つの事実なんです。
戦争において、みんなが誰かの大切な人なんです。だから、残された家族はこうなる。憎しみをぶつけたくなる。悲しみを紛らわしたくなる。
だから、止めなければならないんです。こんなこと、子供たちに背負わせてはいけないんです。アルトゥルの言う通り。
アルミンとミカサはガビを別の部屋へ移し、ニコロはハンジにファルコの口をゆすぐように伝えます。
「多分…ジークの脊髄液だ」
…ジークのやつ何考えてんの?は一体何を考えているのでしょうか。エレンも同じです。ジークの案ならエレンももちろん把握していたはずですからね。エレン…
巨大樹の森で壁の中の状態を把握したリヴァイは、エレンを他の誰かに喰わせることに賛成していない様子でした。しかしリヴァイの言葉を聞いて、私は「なるほど確かに」と思ってしまったのです。
「エレンの命を何度も救った。その度に何人もの仲間が死んだ。それが、人類が生き残る希望だと信じて。そう…信じた結果がこのザマだ。まるでひでえ冗談だな。
俺たちが見てた希望ってのは一体何だったんだ?あの死闘の結果がこの茶番だと?ふざけるな、冗談じゃねえ。巨人に喰わせるべきクソ野郎は他にいる!」
リヴァイが話している間、背後ではこれまでの戦いの映像が流れているのですが、私はこのリヴァイの言葉を聞いたときにストン、と落ちたのを覚えています。
確かに。エレンは何度も命を救われて、その代償として何百人、何千人もの調査兵団や壁の中の人類が犠牲となり、それでもエレンを生かしておくことが人類の将来のためになると信じて戦ってきたわけです。
それなのに、あと少しの状況になって当の本人が壁の中の人類を見捨てて血のつながりのある兄貴に行ってしまった。そんな仕打ちはないよと思わなかったことが不思議なくらいです。自分たちは一体何のためにエレンを必死になって守ってきたんだ?と思ってもおかしくない。
早急にエレンの考えを知る必要があると思います。エレン、何でもいいから話しておくれ…
ニコロが言うには、ワインは初めてやってきたあの調査船に既に積まれており、兵団の高官に飲ませるよう指示を出していたのはイェレナだとニコロは言いました。
ニコロは、確証はないが過去にジークの脊髄液で敵国を巨人だらけにした事実があると言い、高官にだけ飲ませるよう指示を出した理由は自分には分からないと言いますが、そういうことですよね、もう。
というより、ふと思ったのは脊髄液ってそんなに何度もとれるものなの?という疑問。すみません。
ニコロはジャンからワインを取り上げた理由も分からないと言っていましたが、それこそ分かりきっています。友達だから守りたかった。これ以外に理由があるでしょうか?
「悪魔」の登場
別室にいるアルミン、ミカサ、ガビは、ガビの質問から会話が始まりました。
「なんで私を守ったの?」
と聞くガビに対してミカサは「理由があったわけじゃない」と答えます。
「あんたたちの大切な仲間を殺したのは私。看守を石でめった打ちにしたのも私。ファルコは違うから、殺すのは私だけでいいでしょ?」
ガビの言葉にアルミンは「殺さないよ」とだけ返しますが、それでもガビは「私を殺したくて仕方ないんでしょ?」と続けます。
「殺したくないよ。もう…殺す殺すって、君はそればっかりだね…誰かとそっくりだ」
そのとき唐突に扉が開き、入ってきたのは
エレン。
驚くアルミンとミカサに対して、エレンは切れた手のひらを見せるだけでした。
ファルコの身体中を洗っていたハンジたちは、オニャンコポンの声でそちらへ向かうとそこにいたのはフロックとその他の兵士たちでした。
ジークの居場所を教えろと言いにきたのですね。ハンジたちがここにいることをバラしていたのは、ニコロと一緒に働いていたマーレ人のウェイターでした。
ハンジはフロックに「今は仲間同士で争いあっている場合じゃない、ジークの脊髄液が混入したワインが兵団内でふるまわれた」と話すのですが、フロックはこう返してきます。
「だとしても、バカな憲兵どもがでかいバカになるだけでしょ?」
誰も、憲兵とは言っていません。
エレンたちは、ワインのことを知っていたのです。
このときのフロックの顔が、純粋に気持ち悪くて引きました…何だろう、フロック自身は特に何でもないただの兵士なのに、自分がとんでもないことをしていると錯覚しているところに引いたのかな…強いて言えば強運の持ち主ではあると思いますが。
アルミンたちは椅子に座らされ、テーブルの上には両手を置いています。エレンの手からは血が流れ、ガビは恐怖の表情です。今のエレンを見たら誰だって恐怖を感じるはず。
「お前らと、話がしたくてな」
エレンのこの言葉でエピソード13が終了します。
やっと、やっとエレンの考えを聞くことができそうです。
ですがその前に語りたいのはやはり、サシャの父親であるアルトゥルの言葉。
世界中の人間がみんなアルトゥルのような人だったらどんなにいいか…争いが生まれても暴力を使わずに解決できたらこんなにいいことはありません。
でも、私たちの世界でもそれはいまだに達成できていませんよね。つまり、人間は過去から学ぶことができない生き物なのかもしれません。悲しいですが。
とにかく何が原因ってエレンですよ。
何も話さずここまで突っ走ったくせに、今更何を話すことがあるのでしょう。この話も「話し合う」のではなくただの「報告」に過ぎないだろうと容易に想像できます。
いつでも巨人になれることを、手のひらを切って見せることで脅しているのですから。
こうして見ると、エレンとガビは兄妹かというくらい行動が似ていますね…ガビ、エレンのようになりたくなければアルミンたちの話を聞いた方が良いと思うよ。
おそらく次回、エレンの考えていることが聞けるでしょう。
その話を聞いて、エレンに賛同できるかどうか、語りたいと思いますね。
今回も読んでいただいてありがとうございました。
はる子