はる子の趣味部屋

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進撃の巨人について語りたい70

こんばんは、はる子です。

 

今回も、進撃の巨人について語りたいと思います。

前回は、イェレナたち義勇兵がやってきてから1年経った頃のパラディ島での出来事を知ることができました。

その頃のエレンの仲間に対する気持ちを見たからこそ、なおさらエレンに対して「なぜ?」という気持ちが消えません。

ジークの秘策とエレンの心境の変化を知ることができたら、まだ理解を示すことができるかもしれない…

いきましょう。

今回のタイトルは「偽り者」です。

 

エピソード11について

冒頭から感情が揺れるシーンです。

ガビがベッドの上で苦しんでいるのを見て、駐屯兵が心配して牢屋に入ってきてくれるのですが、ガビはレンガを詰めたものでその兵士を殴り殺してしまいます。

ファルコも「あの人心配してた」と言うのですが、ガビの頭の中には「悪魔」しかありません。心配されたという事実はガビの頭にはないのです…悲しいですが、ジークにも裏切られガビは冷静でいられないのでしょうね。

そのまま逃げ出すガビとファルコ。今回は2人の話が見れるようです。

 

悪魔?

ガビとファルコは夜通し逃げて川辺に辿り着きました。くだらないことですが、ガビが川の水で顔を洗っているのを見て「悪魔の島だけど水はいいんだ」なんてことを思っていました…(笑)

ファルコは腕章を外すように言うのですが、ガビは外そうとしないのでファルコが取ってしまいます。すると馬乗りになって怒るガビ。

 

私は善良なエルディア人なの!それがないと島の悪魔と同じになるでしょ!

 

ファルコも「おかしくなっちまったのか?」と言っていましたが、ガビは腕章を外すことを少し怖がっているようにも見えました。

 

何してるの?

 

突然聞こえた声の方を向くと、ファルコたちより少し年上に見えるブロンドの少女が立っていました。焦る2人。咄嗟に家が嫌で逃げてきたと言いながら岩を手に取るガビ。

ですがその少女は2人に対して特に問いただすこともなく、近くに家があるからついてきてと言いました。

牧場に到着すると少女が家の人に聞きに行き、その間にもガビは「悪魔と一緒に食事なんてできない」と言い出します。

少女に呼ばれて入った家にいたのは、

 

サシャの父親、アルトゥル・ブラウスでした。

 

どんな運命の巡り合わせ?としか思えません。こんなことするなんて神様もなかなかいたずら好き。

アルトゥルが話すとサシャと同じように訛りがあったのですが、ガビはそれを南方マーレの訛りと言っていました。もしかしたらブラウス家の先祖がまだ大陸に住んでいたときに南方マーレにいて、その訛りがずっと残っているのかな?なんて考えていました。

ファルコは自分たちをベンミアと名乗り、親元から逃げてきたと説明するとアルトゥルは2人を歓迎して食事を与えてくれました。

サシャの母親リサ・ブラウスはガビの頭を軽く撫でたのですが、ガビはそれに反応して手を振り払ってしまいます。リサとアルトゥルは色々あったんだろうと思ってくれているようでしたが、恐る恐るご飯を食べるガビを見て2人を見つけた少女は何か思うところがあるようでした。

 

場面は変わり、再びヒィズル国のキヨミがやってきており、相手をしていたのはザックレーでした。マーレ遠征成功と言っていたのですが、エレンは確か幽閉されているので行って帰ってきたことを言っているのかな?と思ったのですが、どうでしょう…

そして今回キヨミがきたのは、氷爆石を使用した世界初の飛行艇を用意したからのようでした。ついにパラディ島にも空を飛ぶ技術が誕生したのですね。

 

一方ハンジは調査兵団団長として頭を悩ませながらも自分の仕事を全うしていました。

エレンが幽閉されていることを住民に漏らした人間がいるらしく、新聞記者たちがハンジに一斉に詰め寄っていました。新聞記者のピュレやロイ、リーブス商会のフレーゲルもその場にいてハンジに質問をしますが、ハンジは答えることのないまま去っていきます。

エレンの情報を外に漏らしたのは、ホルガーヴィムルイーゼ、そしてフロックでした。フロック以外は新兵のようでしたね。

彼らはエレンこそがエルディア人を導いてくれる人だ、エレンを解放しろと主張していました。

ハンジは勝手な真似は許されないと4人を懲罰房へ入れるのですが、1人になったときにサネスの言葉を思い出します。覚えていますか?ニック司祭が殺されてしまったときにとっ捕まえて拷問をした相手です。

 

こういう役には多分順番がある。役を降りても誰かがすぐに代わりを演じ始める。頑張れよ、ハンジ

 

この言葉を思い出して「疲れた」と呟くハンジでしたが、すぐに表情を変え「まだ調べることがある」と言います。なんだろう…

 

そして先ほど懲罰房へ入れたルイーゼ。彼女は、物語の最初の方で逃げられずにいた住民の目の前で、ミカサが巨人を倒したときに最前にいた少女でした。

彼女はミカサに憧れているようでしたが、エレンのために自由を与えてと言うとミカサは「黙りなさい」と一言。

しかしその直後にミカサの脳内でフラッシュバックが起こります。激しい頭痛と共に、エレンがミカサを救った日の光景が流れ出るのです。そして、鳥。自由の象徴だと思っているのですが、どうなのでしょう。

 

カヤ

ガビとファルコを助けた少女はカヤという名前でした。ガビとファルコは厩の掃除をしていましたが、お昼休憩のためにカヤと合流します。

ここにいる子供たちは孤児で、アルトゥルはこの牧場で孤児の面倒を見ているとカヤは話しますが、カヤの言葉に反応したのはガビでした。「罪を受け入れてないようですね」と言い出してしまいます。

 

この島の民が世界に対して残虐非道の限りを尽くした歴史をお忘れですか?エルディア人1人1人が罪の自覚を正しく持つことでようやく贖罪への道が開かれるのですよ

 

ガビ、シーっ!もう口を閉じて!と思っていたのですが、これにカヤはこう聞き返します。

 

それはみんなが親を亡くしたことと関係があるの?

 

ガビは「当然だ」と言います…

 

いくら善人のように振る舞おうとしても逃れられる罪の重さではありません

 

いや、違うぞガビ。だとしたらゾフィアやウドが死んだのも当然ということになってしまうぞ。あなたたちも同じエルディア人なんだから。

しかしカヤは、とんでもないことを口にします。

 

マーレではそう教えられてるの?

 

カヤ、2人がマーレから来たのを知っていました…川辺での2人の会話を最初から聞いていたようです。ファルコはそのままカヤと会話を続けますが、ガビは三叉のようなものを持ってカヤに向かおうとします…悲しいけど、ガビは洗脳が完了していますね。

ファルコがすぐに止めたあと、カヤが2人を庇ってくれたおかげでことなきを得ますが、カヤは2人をある場所へ連れて行きます。

カヤが住んでいた場所で、カヤはそのときどんな状況だったのかを2人に話すのですが、私はその話を聞いていて段々と「まさか…」という気持ちが大きくなっていきました。

カヤは母親が生きたまま巨人に喰われるのを見ていることしか出来なかったと話します。

 

壁の外には人類がいて、私たちを悪魔の民族だって言ってるんでしょ?でも、なんでそんなに恨まれているのかよく分からないの。ミア、ベン、教えて。お母さんは一体何をしたの?何をしたからこんなに恨まれているの?

 

ここからはガビとカヤの会話が続きます。胸が痛いですがここは大事なところなので2人の会話を聞いていただきたい。

 

何千年も世界中の人々を虐殺したからでしょ!

何千年?

そんなことも忘れていたなんて…エルディア人は何千年もの間、巨人の力で世界を支配し蹂躙してきたの!他の民族の文化を奪って望まれない子を産ませて、数えきれないほど人を殺してきたの!被害者ぶるのはやめて!

でもお母さんはこの辺で生まれ育ったから、そんなひどいことはしてないと思う

だから、100年前あなたたちの先祖が犯した罪の大きさが問題なの!

100年前って…じゃあ今生きている私たちは一体何の罪を犯しているの?

ついこの間だって、私の街を蹂躙した

私のお母さんが殺されたのは4年前だから、その罪じゃない

だから、先祖が世界中の人を虐殺したから…

お母さんは誰も殺してない!ねえ、ミア!ちゃんと答えて!何でお母さんがあんなに苦しんで殺されたのか、何か理由があるんでしょ?そうじゃなきゃおかしいよ!何でお母さんは生きたまま体を食べられたの?ねえ!何のために殺されたの?ねえ!なんで?!

 

こうして見てみると分かるかもしれませんが、最初はガビの方が感情をむき出しにしてカヤに食ってかかっていましたが、話が進むにつれてガビは言葉が続かなくなり、カヤの方が感情をあらわにしています。

途中からガビが少しでも「あれ?」と思ってくれていると信じたい。

なぜならカヤが言っている言葉全てが正しいと私は思ってしまうから。

ガビはまだ気付けないと思いますが、カヤが泣き叫ぶ姿はガビのそれと全く同じです。どちらも、訳が分からないまま戦いに巻き込まれて大切な人を失っているんです。

ファルコは、何があったのかをカヤに話します。

あれは大攻勢を見据えての威力偵察だったこと、カヤの母親はそれに巻き込まれたのだということ、そして、彼女には何の罪もないことを話すとファルコはカヤに謝ったのです。

ガビは「なぜ謝ったのか」とまだ分かっていないようでしたが、いつか洗脳が解けるといいなと切に願います。洗脳って本当に怖いんだなと改めて感じました。

ここでカヤがまた言ってくれます。

 

ベンが謝るのはおかしいよ。マーレで生まれただけなのに

 

いや本当そうなんです、生まれた場所が違うだけで今ここにいるこの3人は同じ血が流れるエルディア人なんですよ。それをややこしくしたのが先祖で。

本当、マーレにエルディア人を残したのが良くなかったよなあと個人的には思います。いずれ戦うときがきたとしても、少なくとも同じ民族で殺し合うことはなかった。

ファルコがカヤにどうやって助かったのかを聞くと、私が抱いていた「まさか」は当たってしまいました。

 

カヤは、サシャに助けられた子なのです。

 

最終的には弓を使って巨人から逃したあの幼かった子が、カヤだったのです。

 

お姉ちゃんが生きてたら、行くあてのないあなたたちを決して見捨てたりしない…私にそうしてくれたように

 

カヤはそう言うと、マーレの人が働いているレストランに招待されているから、2人を連れていけばマーレに帰る方法が見つかるかもしれないと言います。

さすがにガビも「どうして…」と言います。どうしてそこまでしてくれるの、と。

 

私は、お姉ちゃんみたいな人になりたいの

 

ここでエンディングが入りますが、まだ話は続いておりマーレにいるライナーたちへと切り替わります。

彼らはジークがマーレを裏切ってパラディ島についたことに気付いていました。しかし今パラディ島へ向かっても返り討ちに遭う可能性が高いため、世界連合軍を待ってから半年後にパラディ島へ向かうとマガトは言いました。

これに反対したのはライナーです。

ジークもまさにそう思っているだろうと。今攻撃を仕掛けてくるはずがないと。

 

今すぐにパラディ島を奇襲すべきです!

 

というライナーの言葉でエピソード11が終了します。

 

カヤの「お姉ちゃんみたいな人になりたい」で私は号泣でした。皆さんはどうでしたか…

あの頃のサシャは確かに優しくて人を助ける人でした。そしてそれは人間と戦うことになって人を殺すようになっても変わっていなかったと思っています。

ただ、サシャは誰かにとっては家族を殺した憎むべき人間となってしまったこともまた事実で、ガビはその中に含まれるでしょう。だからサシャは死んだんです。

自分のしたことは巡り巡って返ってくる。人の命を奪えばその巡りはより可能性を高めてしまう。

憎しみや恨み、怒りはときに人間を化け物に変えてしまうものです。

「戦わなければ勝てない」

「勝ったら生きられる」

そんな世界で生きていたら自分たちを守るために敵を殺すのは至極当然なことでしょう。

仕方のないことです。

だからこそ、これ以上はもうそんな犠牲を出さないためにもやめてほしいのに。エレン…

エレンは何のために戦っているのか、それはミカサやアルミン、コニー、ジャンたちを遠ざけてまでしなければならないことなのか。

エレンにとって「家族」である人たちが傷ついていることに、エレンが早く気付いてくれたらいいなと思います。

 

今回も読んでいただいてありがとうございました。

 

はる子