こんばんは、はる子です。
今回も、進撃の巨人について語りたいと思います。
前回は、エレンが地下牢に閉じ込められており、リヴァイがエレンに対しての全責任を負う代わりに面倒を見させるようエルヴィンに言ったところで終わりましたね。
エレンの身柄は憲兵団にあるとの事なので、これからどのようにしてエレンが調査兵団の一員となるのか気になりますね。
エピソード14について
壁内では、既に人間の味方をする巨人がいるという噂で持ちきりでした。この噂に対しても反応は様々で、マイナスに捉える人間もいれば、プラスに捉える人間もいました。
憲兵団としては、エレンは処分対象となっているような描写ですが、それをリヴァイがどう調査兵団の管轄にするのか気になりますね。
エピソードの序盤で登場してくる総統閣下のダリス・ザックレーという人物も、覚えておきたい人物のうちの一人です。
このザックレーが、エレンを憲兵団に渡すか調査兵団に渡すかの最終決定権を持っているのですが、ザックレーは憲兵団、駐屯兵団、調査兵団と3つの兵団を束ねている人物です。
そして、ザックレーの判断基準は、人類にとって得か、得でないないかの2つです。なので、調査兵団がエレンの引き取り管轄内に置いておくには、エレンがいかに人類にとって得になるかを説かねばなりません。
審議所でのやり取り
エレンは、自分が審議所の地下にある地下牢に閉じ込められていた事を知ります。見た目は裁判所みたいな感じですね。ぐるっと住民や兵士に囲まれているので居心地は悪そうです。
跪かされ、位置を固定されるエレンはとにかく混乱しているように見えますね。そして、エレンは自分が裁かれる立場にいる事にまだ気付いていません。
そこで、ザックレーが登場し審議が始まります。
「エレン・イェーガー君だね。君は公のために命を捧げると誓った兵士である、違わないかい?」
「はい」
「異例の事態だ。この審議は通常の法が適用されない兵法会議とする。決定権は全て私に委ねられている。君の生死も、今一度改めさせてもらう。異論はあるかね?」
「ありません」
「察しが良くて助かる。単刀直入に言おう。やはり君の存在を隠す事は不可能だった。君の存在を、いずれかの形で公表せねば、巨人とは別の脅威が発生しかねない。今回決めるのは、君の動向をどちらの兵団に委ねるかだ。憲兵団か、調査兵団か。では、憲兵団より案を聞かせてくれ」
うまく表現できませんが、ザックレーに対して言葉を挟んだらいけない気がして、会話を区切る事なく書かせていただきました。(笑)
この人は、怒らせたらいけない人と言いますか、不気味な怖さを私は感じます。
そして、エレンを恐怖の対象として見ている人間がほとんどである憲兵団の提案が始まります。
「憲兵団師団長、ナイル・ドークより提案させていただきます。我々は、エレンの人体を徹底的に調べ上げたのち、速やかに処分するべきだと考えております。彼の巨人の力が、今回の襲撃を退けたことは事実です。しかし、その存在は今、内乱をめぐる波紋を呼んでもいる。なのでせめて、できる限りの情報を残してもらったのちに、我々人類の英霊となっていただきます」
ナイルって誰やねん!エレンの何がわかんねん!と思いましたが、彼ら側で考えたら恐怖の対象なのも理解は出来ます。
「そんな必要はない!やつは神の英知である壁を欺き侵入した害虫だ!」
ニック司祭という、5年前は誰も相手にしていなかった人物ですね。ウォール教という宗教の司祭です。よく分からない事をひたすら喋っていましたが、なかなかのキーパーソンなので覚えておきたいですね。
そして調査兵団の案を伝える番がきます。
「調査兵団13代団長、エルヴィン・スミスより提案させていただきます。我々調査兵団は、エレンを正式な団員として迎え入れ、巨人の力を利用してウォール・マリアを奪還します。以上です」
…なんと簡潔かつ明快な目標でしょうか。だらだらと話すわけでもないので、ザックレーも思わず「もういいのか」と尋ねるほどでした。
「彼の力を借りれば、ウォール・マリアは奪還できます。何を優先するべきかは、明白だと思われますが」
良いですねえ、エルヴィン。のちにエルヴィン愛が爆発するのですが、この時から私はエルヴィンが好きでした。簡潔、明快、そして団長力。(というのか)どれをとっても右に出る者はいないと思っています。
ザックレーは、エルヴィンがあまりにも簡潔に話すので、エルヴィンではなくピクシスに質問をします。
「ちなみに、その作戦遂行はどこから出発するつもりだ?ピクシス、トロスト区の壁は完全に封鎖してしまったのだろう?」
「ああ、もう二度と開閉できんじゃろう」
そこでエルヴィンが口を開きます。
「東のカラネス区からの出発を希望します。そこからシガンシナ区へ。一からルートを模索して、接近します」
ここで商人が、超大型巨人が破壊できるのは扉の部分だけだと話し、全ての扉を封鎖すべきではないかと問います。
そこを頑丈にすれば、もう攻められる事はないとまで言いますが、調査兵に「黙れ商会の犬どもめ!」と言われ、商人も黙っていられず言い合いに。
「巨人の力を使えば俺たちはまたウォール・マリアに戻れる!」
「これ以上お前らの英雄ごっこに付き合ってられないんだよ!」
そこで突然、ある人物が口を開きます。
「よくしゃべるな豚野郎」
私が口が悪いのではないです、リヴァイが言ったんです。(笑)もちろん、商人も驚きましたし、私も吹き出しました。ここからのリヴァイの言葉使いは決して褒められたものではないですが、お気に入りです。
「扉を埋め固めてる間、巨人が待ってくれる保証がどこにある?てめえらの言う『我々』ってのは、てめえらが肥えるために守ってる友達の話だろう。土地が足りずに食うに困っている人間は、てめえら豚どもの視界に入らねえと?」
もはや胸のつかえが取れるような清々しいまでの汚い口調で、聞いていて気持ちいいくらいです。
「わ…我々は、扉さえ封鎖されれば助かると話しているだけだ!」
「よさぬか!この不届き者め!神より授かりしローゼの壁に、人間風情が手を加えるというのか!貴様らはあの壁を、人知の及ばぬ神の偉業を見てもまだ分からないのか!」
そして何故かまた、商人が言った事に対してニック司祭が口を挟んできますが、ザックレーが商人とニック司祭の言い合いを止めます。
「イェーガー君、確認したい。君はこれまで通り、兵士として人類に貢献し、巨人の力を行使できるのか?」
「はい、できます!」
「ほう、だが、トロスト区防衛戦の報告書にはこう書いてある。巨人化の直後、ミカサ・アッカーマンめがけて拳を振り抜いたと」
エレンは、記憶にないので驚いてミカサの方を見ます。そしてアルミンは、制御できなかった事を覚えていないという事実に気付きます。ミカサは、隣のリコを睨みつけますが、報告書にウソは書けないとリコは伝えますね。
「巨人化したイェーガーが襲い掛かったのは事実か?」
ザックレーのこの問いに答えを渋るミカサですが、事実を話さないとエレンのためにならないとリコに言われ、答えます。
「はい、事実です」
ミカサのこの言葉に商人はまた口を開きますが、それよりも衝撃を受けていたのはエレンでした。
(俺がミカサを殺そうとした? 俺がか?)
と心の中で呟くエレン。
「しかし…」
ミカサは言葉を続けます。
「それ以前に、私は二度巨人化したエレンに命を救われました。一度目はまさに、私が巨人の手に落ちる寸前に、巨人に立ちはだかり、私を守ってくれました。二度目は、私とアルミンを榴弾から守ってくれました。これらの事実も、考慮していただきたいと思います」
これに反論するのが憲兵団のナイル。
「お待ちください。今の証言にはかなり個人的感情が含まれていると思われます。ミカサ・アッカーマンは幼い頃に両親を亡くし、イェーガーの家に引き取られたという事情があります。さらに我々の調べでは、その時の経緯について、驚くべき事実も見つかっております。エレン・イェーガーとミカサ・アッカーマンは、当時9歳にして、強盗誘拐犯である3人の男を刺殺している。いかに正当防衛とはいえ、根本的な人間性に疑問を感じざるを得ません。果たして彼に、人類の命運、人材、資金を託すべきなのかどうか」
確かに、9歳で大人の男3人を刺殺というのはなかなかショッキングかもしれませんが、自分が9歳に戻って一度ミカサと同じ目に遭ってから言ってほしいものですね。
両親を目の前で殺され、自分は売り飛ばされるのだと絶望しているところに同じく9歳の男の子が、ナイフ片手に一人で助けに来てくれた。
結果的にそのケダモノたちは死にましたが、2人が戦わなければそこで死んでいたのはエレンとミカサです。自分が殺されそうな状況でもなお、人殺しは良くないと思えるならその場で死ぬだけでしょう。
しかし、大切な人を守るためとは言っても、9歳で大人の男を殺せるほどの感情の昂り方は確かに経過観察が必要な事件だったかもしれません。(あくまで平等に見ようとすると、ですが)
ともかく、このナイルの言葉を聞いて、ミカサも巨人かもしれない、解剖をした方がいいのでは?などの声が上がります。
「待ってください!俺は化け物かもしれませんが、こいつは関係ありません!無関係です!」
エレンは大声で傍聴人たちに叫びます。それでもやいやい言う傍聴人に、エレンも声を荒げます。
「違う!!」
手錠が当たり大きな音が出たので、一斉に怖がり静かになる傍聴人たち。
「いや、違います。しかしそちらも、自分達に都合のいい憶測ばかりで話を進めようとしている。だいたい、あなた方は巨人を見たこともないくせに何が、そんなに怖いんですか?」
黙った方がいいか、これ以上はまずいか?と考えていたエレンですが、いや言ってやる、と最後まで言葉を続けます。
「力を持ってる人が戦わなくてどうするんですか?生きるために戦うのが怖いっていうなら、力を貸してくださいよ!この、腰抜どもめ!いいから黙って、全部俺に投資しろ!!!」
その場が静寂で包まれたあと、とんでもない事が起こります。
リヴァイの一方的暴力シーン(やりすぎ茶番劇)
突然、エレンに強烈な衝撃が走り、歯が抜けたと思ったらリヴァイでした。ひたすら殴る、蹴るのオンパレード。
痛い、ひたすら見ている方も痛いです。周りは何が起こっているか分からず放心状態ですが、リヴァイに飛びかかろうとするミカサを止めるアルミンは、リヴァイの意図が分かっている様子でした。
「これは持論だが、しつけに一番効くのは痛みだと思う。今、お前に必要なのは言葉による教育ではなく、教訓だ。しゃがんでるからちょうど蹴りやすいしな」
そう言うと、リヴァイはまたエレンを蹴りだします。
「ま、待てリヴァイ」
「なんだ?」
憲兵団のナイルが怯えた表情でリヴァイを止めます。奥に写っているミカサの表情が、まるでアサシンのようでとても怖い顔をしていますね。(笑)
「危険だ。恨みを買ってそいつが巨人化したらどうする?」
それでもエレンを蹴るリヴァイ。いや、流石に少しだけ怖くなってきますよずっと見ていると。
「何言ってる?お前ら、こいつを解剖するんだろ?こいつは巨人化した時、力尽きるまでに20体の巨人を殺したらしい。敵だとすれば、知恵がある分厄介かもしれん。だとしても、俺の敵じゃないがな。だがお前らはどうする?こいつをいじめたやつらも、よく考えた方がいい。本当にこいつを殺せるのか」
リヴァイの言葉でエルヴィンが手をあげ言います。
「総統、ご提案があります。エレンの巨人の力は不確定な要素を多分に含んでおり、危険は常に潜んでいます。そこで、エレンの管理をリヴァイ兵士長に任せ、そのうえで壁外調査に出ます。エレンが巨人の力を制御できるか、人類にとって利がある存在かどうか、その調査の結果で判断していただきたい」
「エレン・イェーガーの管理か。できるのか?リヴァイ」
ザックレーはリヴァイに問います。
「殺すことに関しては間違いなく。問題はむしろその中間がない事にある」
こうして、ザックレーはエルヴィンの提案をのみ、エレンは無事(?)調査兵団の管理下に置かれる事になりました。
「全くひどいね本当に。痛いだろ?」
ハンジはエレンの手当てを甲斐甲斐しくしますが、この後持ち前の変人ぶりを発揮します。
「…で、どんなふうに痛い?」
「え…?」
ハンジの出番が楽しみなる会話の一部分ですね。(笑)
エルヴィンは、エレンに謝り、そのおかげでエレンを託してもらうことができたと感謝をし、
「君に敬意を。エレン、これからもよろしくな」
と握手までしてくれます。エルヴィン、素敵です。謝る事ができるのも、感謝できるのも、敬意を表する事ができるのも、全て団長という極めて難しい立ち位置を任されているエルヴィンだからこそだと個人的には思っています。
「なあエレン。俺を憎んでいるか?」
そしてこの質問を、タコ殴りした相手に言える度胸があるリヴァイもまた、素敵です。(笑)
「い、いえ…必要な演出として理解してます」
「なら良かった」
「しかし限度があるでしょ、歯が折れちゃったんだよ、ほら!」
「拾うな、気持ち悪い」
「これだって大事なサンプルだし」
「エレン、こういうやつらに解剖されたりするよりマシだろ?」
「一緒にしないでほしいなあ、私はエレンを殺したりはしない。ねえエレン、ちょっと口の中、見せてみてよ」
ここまでは、割と和やかな(?)ハンジとリヴァイの会話でしたが、エレンの口の中を見たハンジが呟きます。
「もう、歯が生えてる…」
このセリフでエピソード14が終了します。
今回は、リヴァイがどれほどぶっ飛んでいるかが分かるエピソードだった気がします。あと、どれほど口が悪いかも。(笑)とりあえずは、調査兵団の管理下という形でも生きる事ができて良かったですね。
ですが、最後のシーンで折れた歯が既に生えているというのは、いささか人間業ではないので興味を惹かれますよね。どうなるのでしょうか。
今回も読んでいただいてありがとうございました。
はる子