こんばんは、はる子です。
今回も、進撃の巨人について語っていきたいと思います。
ごめんなさい、こんなに小出しにする予定ではなかったのですが、エピソードごとに考えさせられるシーンが多くて、飛ばす部分もあるかもしれませんが、今回はエピソード2についてお話していきます。
エピソード2について
ハンネスによって無事助けられたエレンとミカサですが、我に返りハンネスを責めるエレンに言った言葉が、またもや私に刺さりました。
「お前が母さんを助けられなかったのは、お前に力がなかったからだ」
母親が目の前で巨人に喰われた10歳の少年に、面と向かって言う必要がある言葉なのか、瞬時に理解できませんでした。
ですがその後、殴りかかってきたエレンに対しこう続けるんです。
「俺が、巨人に立ち向かわなかったのは、俺に勇気がなかったからだ!」
ハンネスは泣きながらこう言うんですね。
大人になると、人前で、特に子供の前で涙を見せることを「恥ずかしい事」だと思う方もいると思うのですが、ハンネスは正直にエレンに伝えました。自分の弱さを見せられるのは、強さだと個人的には思っています。
エレンに対して、不甲斐ないという気持ちだったり、カルラに対して申し訳ないという気持ちだったり、自分自身に絶望したり、ハンネスの頭の中で様々な考え、感情が巡っていたのではないかと思います。
それを、涙を流しながら伝えるという表現が、私にはハンネスの「謝罪」に見えました。そして、それがエレンにもきちんと伝わったように思いました。
自分がちゃんと巨人と向き合っていたら、一人でも戦える力があったなら、恐怖心を捨て去ることができたなら。
ここが、ハンネスとエレンの人生の分岐点だと思っています。
エレンの覚醒(と呼んでいます)
船に乗せられて内地へ向かうエレンとミカサ(同じ船にアルミンも乗っています)ですが、
「もうあの家には二度と戻れないんだ」
「どうして最後までろくでもない口喧嘩しか出来なかったんだ」
と、エレンは自分に対して怒りをあらわにします。
そして、母カルラがもうこの世に存在しないという事実、ハンネスに言われた言葉を思い出し、弱い自分にどんどん怒りが増していくんですね。
そして、エレンはある決意をします。
「あいつら、この世から駆逐してやる!この世から…一匹残らず…!!」
この言葉はのちに有名になるフレーズですが、これはエレンの表情に声優さんが完璧に感情を乗せてくれたおかげで完成した、完璧なシーンだと思います。
この瞬間に、エレンは調査兵団に入団する事を固く決意する事になったのだろうと思います。
ウォール・ローゼへの避難
すみません、ここもちょっと語りたい。(笑)
ここで、アルミンが祖父からもらった3人分のパンを持ってきてくれるのですが、おそらくウォール・ローゼの兵士から嫌な視線を浴びせられます。
一つのパンが、1日分の食事なんですね。
ウォール・ローゼの人々の食糧を分け与えているわけですから、「なんだかなあ」と思ってしまうのもまた人間らしい事なのですが、ここでアルミンが言った
「外側の人ほど大事にされないのを知ってるでしょ」
という言葉。
ここで私はようやく「壁の三重の意味は、そういう事なのか」と気付きました。(笑)
壁の外側に行けば行くほど、人間としての価値がないかのように聞こえました。
だからこその発言なのか、兵士の言葉でこんなものがありました。
「なんでよそ者のために俺たちの食糧を…」
「どうせ巨人が壁を越えたんなら、もっと喰って減らしてくれりゃ良かったんだ」
対等な人間関係の間で交わされるような言葉ではありませんし、当然エレンが怒る気持ちも分かります。一体、何人が大切な人を失って、やっとの思いで避難してきたのか。
特にエレンは母親を亡くしたばかりで、単に殺されたわけではなく巨人に目の前で喰われていますし、余計に腹が立ちますよね。
「知らないくせに…お前なんか見た事もないくせに!…巨人が、どうやって人を…!」
視聴者はその状況を見ていたからこそ、心にくるものがある一言です。
思わず兵士の脛(とても痛いところ…)を蹴ったエレンに対して、殴る蹴るが出来てしまう大人に引いたところで、アルミンが助け舟を出してくれます。アルミン、本当に賢い。
「お腹が空いてイライラしてたから…だから大人の人にこんな失礼な事を…本当、ごめんなさい!!」
周りに人だかりができている場所で、大きな声で、その場を収めるために謝る。
もう、大人がする事ですよこれ。(笑)
アルミンは本当に周りがよく見えているなあ、と感心しますね。今、何をする事が最善なのかを瞬時に理解して行動に移す能力に長けていると思います。
その点で言うと、ミカサもそうかもしれません。アルミンに対して「弱虫!!」と言い放ったエレンを殴って吹っ飛ばしているので。(笑)
そして、このセリフ。
「アルミンが弱虫なら、エレンと私も同じ。私たちは巨人から逃げるのも、町から逃げるのも、何一つ自分でやっていない。今日食べるものさえ助けてもらった。そんな力のない人間が、あの巨人を一匹だって倒せるわけない。大切なのは生き延びる事…おばさんが言ってた通り」
ここでカルラを「おばさん」と言っていることで、カルラとミカサは親子関係にない事が分かります。個人的には、この後エレンの口にパンを突っ込むミカサと、それを泣きながら食べるエレンでまた涙腺が崩壊します。
エレンには、母親の死を悲しむ時間さえなく、それは周りの人間も同じかもしれませんが、自分達に与えられた食糧をちゃんと食べ、まずは生き抜く事を子供3人で実行していかなければなりません。
それでも前を向いて生き抜こうとしている彼らに敬意を表したいくらいです。
考える余裕すらなかったのかもしれませんが、私がこの場にいて、エレンと同じ状況だったとして、果たして同じように前を向いて進む事ができるのか、正直分かりませんから。
ウォール・マリア奪還という名の人類大量処分(だろうと思っています)
壁が破られたのが845年で、食糧確保のために畑などを増やそうとしましたが、それでも食料が増えず、人間は相変わらず多い。
翌年846年に、中央政府は「ウォール・マリア奪還」を名目に大量の避難民を作戦に投入しました。
そこにはアルミンの祖父もおり、アルミンの頭に自分が被っていた帽子を被せるシーンに胸が締め付けられました。
この作戦で25万人がウォール・マリアに送られ、生き残ったのは百数十名だったといいます。食糧のために、食い扶持を減らしたかったという事なのでしょうね。
皮肉な事に、この作戦は名目上は失敗に終わったのかもしれませんが、城内の人類の食い扶持はなんとか保つ事が出来たとの事。
アルミンの祖父は、戻ってきませんでした。泣きながら帽子を握りしめるアルミンにまた涙腺崩壊。
「全部巨人のせいだ。あいつらさえ叩き潰せば、俺たちの居場所だって取り戻せる。」
「アルミン、俺は来年訓練兵に志願する。巨人と戦う力をつける。」
エレンのこの言葉に、ミカサは仕方ないという表情で、アルミンは驚いた表情でした。少し考えた後「僕も」とアルミンは言いましたね。それに続いて「私も行こう」とミカサ。
エレンは、自分達が行くと言ったからミカサも行くと言ったのだと思っている感じでしたが、ミカサはエレンを死なせないためと考えているようでしたね。
「分かった、三人で」
このエレンの言葉と共に、場面が変わり第104期訓練兵団の入団式になります。この指導者のキースは、のちの重要な人物だと思っています。
「ああ、俺はなる。巨人を一匹残らず駆逐してやる」
このエレンの心の声で、エピソードが終了します。
エレンの声優さんは梶裕貴さんという方だと後から知るのですが、この方がテレビで実際にエレンのセリフを収録している様子を実演していたのを見ました。
命が吹き込まれているんだなあ、と改めて思ったのを覚えています。
梶さんが声を入れる前は、映像は無音で、エレンが泣いている様子しか映っていませんでしたが、映像に合わせて梶さんがセリフを話し出した途端、鳥肌が立ちました。
そこには、涙にまみれ、自分の無力さに絶望し、葛藤しているエレンがいました。
自分でも気付かないうちに涙が溢れました。あの涙が何だったのか、私には分かりません。
でも、もしかしたら命が吹き込まれた瞬間、もしくは命が生まれた瞬間に立ち会ってしまったという事実に、自然と涙が溢れたのかもしれません。
声優さんの仕事は、私の中で尊敬の域に達しています。
進撃の巨人を見てから、声優さんについて色々と調べるようになりました。
そして、声優さんは、アニメにハマる事になった直接の理由でもあります。
これからもアニメを見続けていきたいと思っているし、ブログで自分の気持ちを爆発させていきたいと思っています。(笑)
今回も読んでいただいてありがとうございました。
はる子